石灰入れたほうがいいの 石灰のいろは

こんにちは今回は石灰について書いていきたいと思います。

 

石灰と聞いてグラウンドで使う以外にどこで使うんですか。

肥料入れてるか石灰は入れなくてもいいでしょ。

真っ白だしなんか怪しくて怖い。

 

と思われた方も多いと思います。

 

実は農産物を作るうえで石灰は欠かせない肥料要素なんです。

 

そんな石灰について

 

 

  • どんな効果があるの?
  • どんな種類があるの?
  • どう使えばいいの?

ここらあたりを探っていこうと思います。

 

どんな効果があるの?

カルシウム補給

 

農業で使用される『石灰』の主成分はカルシウムなんです。

人間は骨にカルシウムが使われ骨格を形成していきますが

作物もカルシウムで細胞壁が作られ葉や茎などの骨格が形成されます。

特に根の先端や、成長点などで多く必要になります。

チッソは三大栄養素の中でも葉肥えともいわれていて作物の骨格を作るときに必須です。(リン酸実肥え、カリウム根肥え)

チッソだけ効かせても軟弱で病害虫に弱い作物になります。

しっかりカルシウム(石灰)が効いているとチッソとのコンビネーションで

丈夫で活力のある作物を育てることができます。

人間でも作物を栽培する上でもカルシウムはとても大事な要素なんです。

 

中和機能

 

雨の多い日本ではどうしても酸性に傾きやすくなります。酸性雨とか聞きますよね。

また化学肥料を多く使用している畑なども、化学肥料自体が酸性なものが多いので

土の中も酸性になる要素が多いんです……..

そのためアルカリ性である石灰を入れることで中性に近づけているんです。

 

9~11月ごろの稲刈りの後によくワラを燃やしているのを見かけると思いますが

ワラが燃えて灰になったものがアルカリ性で、石灰を施したのと同じ現象が起きているんです。

 

どんな種類があるの?

石灰と一言に行っても意外と種類があるです。

 

  • 生石灰
  • 消石灰

この石灰は聞いたことがあると思いますが農業をする上ではおススメできません。

生石灰はおもに乾燥材の原料として使われています。袋に「ぬらさないでください」とかいてありますよね。

水を加えると高温になる性質があり畑に入れるのはNGです。

 

消石灰は高温にはなりませんが目に入ると失明する可能性があり散布するときに危険。

 

  • 苦土石灰
  • 有機石灰
  • もみ殻くんたん(植物の燃えカス)

 

苦土石灰が一般的に使われる農業資材になります。苦土はマグネシウムの事で

カルシウムとマグネシウムが入っているよ、ということです。

 

有機石灰は牡蠣殻、貝殻またはサンゴの殻等を焼いて砕いたもので天然資材なので

有機農家などでも多く使用されていて、効き方も緩いので使いやすいと思います。

 

もみ殻くんたん(植物の燃えカス)

もみ殻を炭上にしたものです。先ほど紹介した田んぼにあるワラを燃やすことと同じものです。

また土壌改良効果もあり通気性、保水性などの物理性の改善にもつながります。

 

どう使えばいいの?

苦土石灰

原則元肥と一緒には入れない。

窒素分のある肥料と一緒に入れてしまうとアンモニアガスとして放出され効果がなくなってしまうため

石灰を入れて1~2週間はおいてから肥料を投入するとよいです。

 

有機石灰、もみ殻くんたん等の資材は効き方も緩く同時に投入しても問題ないです。

 

入れすぎるのもよくないです。カルシウム過剰になったり、アルカリ性過剰になったり

土が硬くなったりすることもあります。

 

石灰が必要なのかは市販品のリトマス試験紙、Ph試験紙などを使用したり

雑草などの種類でも見分けることができます。

スギナ、オオバコ、メヒシバ、カヤツリグサ等の雑草が生えていると酸性土壌になっている可能性が高いので

必要量の石灰を施していけばよいと思います。

 

トマト、ナス、ピーマンは尻ぐされと言って果実の下のほうが黒くなり

大きくならずに腐っていきます。植物の状態でも石灰が必要なのかは見分けることができます。

 

カルシウム(石灰は)三大要素(NPK)の次に重要になってくる要素になるのでさぼらずにしっかり

投入していくことで高品質で病害虫に強い活力ある作物を育て食していくことで、

人としても元気な体を作っていきましょう。

 

ではまた。

 

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